評価
絵の美しさ | (4) |
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演出力 | (4) |
キャラクター | (4) |
世界観 | (4) |
ストーリー | (5) |
※評価は筆者の主観に基づくものです。
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あらすじ
20代のOL、聖(セイ)は仕事から帰り、自宅のドアを開けると突如足元に浮かび上がった魔法陣により、異世界へと転移させられてしまう。転移させられたのは聖ともう一人の女の子の二人。それにもかかわらず第一王子は聖には目もくれず、もう一人の女の子を聖女と呼び、彼女を連れてその場を去ってしまう。取り残された聖に突き付けられたのは元の世界に帰る手段がないという事実であった。
王宮の外は危険だということで、王宮内に部屋を与えられ生活の保障はされているがすることもなく、気分転換に庭園を散歩していると薬草園を見つける。どうやら日本のものと名称や効能も同じらしいが、HPポーションの材料となるらしい。興味をひかれた聖は薬草園に通い研究者と話すうちに、自身の希望もあり薬用植物の研究員として働くことに。
そこでひたすらポーションを作る日々を送っていた聖だったが、彼女の作るポーションには異常なほどの高い効果があることがわかり、その原因を解明するためにさらにポーションづくりにのめりこんでいくことになるのであった。
常識から大きく外れた魔力を持つ聖は、いろいろな事態に巻き込まれていくことに。
書評
薬草の研究やポーションづくり、料理、魔法付与といった作業が物語の中心にあり、日常の延長線上で自然に描かれている。独自の設定も難解ではなく、理解しやすい。登場人物たちが日々の仕事や交流を通して少しずつ前に進んでいく様子が心地よい。
穏やかな雰囲気を基調としながらも、時に危険な出来事や緊張感のある場面もあり、物語に程よいメリハリがある。落ち着いた空気の中で人間関係や感情の変化が丁寧に描かれた、静かな余韻が心に残る作品。